【沼津市】沼津本通防火建築帯、姿を消しつつ解体工事が最終段階を迎えています

2025年6月19日撮影
沼津市中心部のアーケード名店街の象徴的な存在だった「沼津本通防火建築帯」の建物が、現在、解体工事の最終段階を迎えています。2025年6月時点で、防音壁で覆われたエリアに建物の姿は見えません。1953年に建設されて以来、約70年にわたり地域の商業と暮らしを支えてきた歴史的建築が、風景の中から静かに姿を消しつつあります。

沼津本通防火建築帯(2024年8月26日撮影)
この防火建築帯は、戦後の復興と都市の不燃化を目的に整備された集合建築で、耐火構造やアーケード付きの歩廊、店舗と住宅を一体とした設計が特徴でした。日本初の公共歩廊付き防火帯として建設され、都市計画や建築の分野でも高く評価されてきました。

2025年6月19日撮影
しかし、建物の老朽化や耐震性の課題から再開発が決定され、2024年秋より解体工事が進められてきました。2025年6月現在、現地にはかつての建物の姿はなく、防音壁で囲まれた中で重機による撤去作業が続けられています。
今後、この跡地には地下1階・地上10階建ての複合施設が、2028年の完成を目指して建設される予定です。商業機能と住宅などを備えて、新しい街づくりを目指すものです。
長年にわたって沼津アーケード名店街を見守ってきた建築帯は、いまその姿を消しました。けれども、その存在は、地域の記憶と歴史の中に刻まれ続けています。
沼津本通防火建築帯の解体工事が行われているアーケード名店街はこちら↓