【沼津市】「MARUSAN × B house Cake」ケーキが買える本屋さんが高島本町に誕生

沼津市高島本町に誕生した「MARUSAN × B house Cake」
沼津を拠点に地域の読書文化を支えてきたマルサン書店が、2025年7月4日、新店舗「MARUSAN × B house Cake」をオープンしました。場所は高島本町の洋菓子店「B house」を改装したもので、“ケーキが買える本屋さん”というユニークなコンセプトで誕生した新しいスタイルのお店です。
店内はおしゃれで落ち着いた雰囲気が広がり、一歩足を踏み入れると心地よさに包まれます。入口左手にはケーキが並ぶショーケースとレジ、正面から右手には書籍コーナーが配置され、壁一面の高い書棚が印象的です。一般的な書店のように棚がぎっしり並ぶのではなく、余白のある空間が広がり、本がインテリアのように感じられるのも特徴です。
店内には販売用の書籍だけでなく、自由に読める本も置かれているのも魅力の一つです。一角にはカウンターとイスが用意されていますが、ケーキのイートイン用ではなく本を楽しむためのスペース。陳列している書籍にコミックやライトノベル、雑誌などはありませんが、児童書や学習書などは充実しています。
この店舗について、店舗を運営するマルサン書店外商部 常務執行役員の杉山孝さんは、次のように語っています。「このお店を開いたのは、地域の人たちの生活に本を取り戻してほしいからです。本屋を取り巻く環境が厳しい時代になり、子どもが本に触れる機会が減ったのはもちろん、親が本を読む姿を見る機会も減っているように感じます。そこでこの場所で40年続いたケーキ屋さんと、本屋がクロスする場を提供することにしました」

ケーキはテイクアウトのみで店内での飲食はできませんが、店舗外のデッキに腰掛けてケーキとコーヒーを楽しむことができます。
1902年創業の老舗であるマルサン書店は、2025年8月には駅北店が閉店しており、新しい挑戦が求められる時期にあります。今回の店舗は、まずは老舗が生き残り、そして地域の書店が果たしてきた役割を未来へつなげる試みになります。

マルサン書店 外商部 常務執行役員の杉山孝さん(左)とスタッフの皆さん。「このお店でお客さんが本を選んだり、本を読んでいる姿を見ると、私たちスタッフも嬉しい気持ちになります」
沼津で長年親しまれてきたマルサン書店の新たな挑戦「MARUSAN × B house Cake」。本とケーキが出会うこの空間は、読書離れを感じている方にとって、改めて本と向き合うきっかけになるかもしれません。
MARUSAN × B house Cakeはこちら↓