【沼津市】内浦の「駄菓子屋&BARとらちゃん」が復活から2周年を迎えました
沼津市内浦にある「駄菓子屋&BARとらちゃん」が、現在のバスでの営業を開始してから、2025年3月で2周年を迎えました。地域の子どもたちの居場所として親しまれるこのお店にお邪魔しました。
お店は、沼津の中心市街地から海沿いを伊豆へ向かう静岡県道17号沼津土肥線沿いに位置し、道の向かい側には「あわしまマリンパーク」があります。
バスの車内に足を踏み入れると、店名のとおり、駄菓子屋とBARが共存するユニークな空間が広がっています。訪れたのは土曜日の午後。あいにくの雨でしたが、車内には地域の子どもたちの元気な声が響いていました。
珍しいバスの駄菓子屋、夜はBARに
店主の石津太雅さんは総務省の「地域おこし協力隊」として、沼津にやってきました。活動を通じて子どもたちと関わる機会が多かったことと、かつて東京でバーテンダーとして働いた経験があったことから、2019年に沼津市内浦に「駄菓子屋&BARとらちゃん」を開業します。しかし、2021年に火災で店舗を失い、閉店を余儀なくされました。周囲の支援を受けてクラウドファンディングに挑戦すると、見事にプロジェクトを達成。2023年3月にバスを店舗として営業再開にこぎつけました。

夜にBARを開くのは大人の交流の場を提供すること、そして駄菓子屋の運営資金を得るためだそうです
「子どもたちの選択肢の一つになれば」
店舗の営業を始めて約6年。開店当初、小学生だった子どもたちも成人を迎え、ときどき店を訪れてくれるそうです。そんな交流を通じて、石津さんは「ようやく地域の駄菓子屋になれた」と感じているといいます。
この日お店を訪れていた保護者の方は「この地域は学区が広いため、学校で友達になっても一緒に遊ぶ機会が少ないんです。児童館などもないので、この場所があるのは本当にありがたいです」と、このお店の存在価値を教えてくれました。

石津さんと取材に協力していただいた皆さん
石津さんも「子どもが遊ぶ場所は、ららぽーとでもどこでもいいんです。この店が、彼らにとっての選択肢の一つになればいい」と語ります。
石津さんの思いと、地域の人々とのつながりが、一台の中古バスを通じて地域のコミュニティを支えていると感じました。
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